プレスリリースTOP -> 2016/3/24 カリモク社製木製けん玉 |
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[ご応募受付期間] 2016年3月24日(木)00:00〜2016年4月30日(土)23:59 | |||||
開発を御担当頂いたカリモクの池田様にお話をお伺いしました。
――CJ MARTでは3度目のご登場ですね、ありがとうございます。
今回はけん玉でしたが、作成にあたり苦労した点等あれば教えてください。 毎回、いろんな形で取り上げていただいてありがとうございます。 最初「けん玉を作りたい」とお話をいただいた時、正直びっくりしたことを覚えています。 今まで、カリモクに「家具」を作って欲しいという要望はあるものの、 このようなサイズの小さな「伝統玩具」をオファーくださることになるとは夢にも思いませんでした。 通常、大きな家具を製造している我々にとってはこのような小さなモノを作るというのはあまり経験がなく、 社内の職人にこの取組みの意義を理解してもらうことが一番の苦労でしたね。 ですが、そこは木工職人集団だけあって、「やってみよう」の一言で社内の空気も一気に変わりました。 ――ご自身もけん玉をされるのでしょうか? いいえ。 幼少時代から家にはけん玉はあったように記憶していますが、お恥ずかしい話ですが、 なんとか、10回に1回くらいで「皿に玉をのせる」ことができるくらいの、完全なる素人です。 今回の取組みをご一緒させていただきまして、私のけん玉に対する想いも増してきまして、 今ではなんとか、5回に1回は「けん先に玉をおさめる」ことができる程度まで成長できました。まだまだ素人レベルですが。 ――今回はGLOKEN様とのコラボレーションになりますが、その経緯を教えてください。 「けん玉」を作りたいとお話をいただいた時、カリモクにはまったくけん玉作製のノウハウがありませんでした。 さすがに何の指標もなく、見よう見まねの手探りでは進められないことをメディコム・トイさんに相談したら、 日本の会社で新しいけん玉の概念を追求している会社があると伺いました。それが「GLOKEN」さんとの出会いでした。 彼らから出てくる、新しいけん玉に求める要望は、とにかく細かく緻密でした。 そこまでこだわることにどんな意味があるのか最初は分かりませんでした。 何度も試作を重ね、彼らからの要望は㎜単位でどんどん増して来ました。 でも、いつしかそれらの要望のすべては、この商品を手にするプレーヤーのためなのだと私は気づかされました。 実直で職人的な彼らのこだわりや考えは、この商品を手にするプレーヤーの皆さまにも絶対に伝わる部分だと思います。 ――過去2回のBE@RBRICKとは異なり、今回は手で遊ぶ用途になるかと思いますが その用途によってどの木材がいい、など相性もあるのでしょうか? はい、それはおおいにあると思います。 今回は、「ブナ材」を使うことにしました。 比重もそれなりにあり、目のつまったしっかりした堅い木材です。 けん玉はプレー中に、けんと玉とがぶつかる場面が多いかと思います。 やわらかい木材では、すぐに形状が変化してしまい安定的なプレーが難しいと思います。 それと、木材に触れた時に感じられるキメ細やかな手触りがとても良いと思います。 ――今回のように、木材で作ってみたいなと思うアイテムは(家具以外で)ありますか? そうですね。 家具作りからは大きく外れますが、「カバン」や「靴」などの普段の生活にかかせないアイテムも手がけてみたいなと思っています。 皆さまの生活に欠かせないアイテムを、木材の良さを活かして表現してみたいですね。 「木製家具メーカーなのに、こんなものも作れるの?」みたいなコメントを皆さまからいただけるような取組みをしてみたいですね。
――今後の予定や展望、メッセージなどあれば教えてください。
カリモクは、1940年に創業した木製家具メーカーです。 1960年代には家具生産以外に、精度の要求されるピアノの鍵盤を生産していた歴史もありました。 それから時が経ち、2015年、また別のとある会社さまからの声掛けがあり、電子ピアノを生産させていただいています。 この商材は、電子ピアノの概念を大きく変えられた取り組みになっていると思います。 これからも、家具以外の取組みにも積極的に挑戦し、皆さまに喜びや感動を与えられる、 魅力的な会社でありたいと考えています。 皆さまの概念を大きく変えられる新しい何かを発信し続けたいですね。 カリモク マーケティングセンター
新規事業プロジェクト 池田令和
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開発を御担当頂いたGLOKENの窪田様にお話をお伺いしました。
――グローバルけん玉ネットワークは2012年に誕生したという事ですが、設立までの経緯を教えてください。
けん玉を本格的に始めたのは2000年頃になりますが、けん玉を世界に広めたいと思い、 モンゴルやモザンビーク等での普及活動も行ってきました。そんな中、2007~8年頃より 動画サイトやSNSを通じてアメリカやヨーロッパでけん玉が徐々に広まりつつあることを感じていました。 2010年頃にはアメリカでプロチームが誕生、「DAMAフェス」というイベントが開催されました。 そこではDJによる音楽が鳴り響く中、見たことのないような技が披露され、子ども達が歓声をあげ、 プロプレーヤーにサインを求めて列をなしている様子が映し出されていました。 これを見た時には、日本で開催される競技大会の雰囲気との違いに衝撃を受けました。 日本には日本の良さがありますが、楽しさを伝えることに特化している点や、技の進化、かっこよさ等という点において、 けん玉発祥の地である日本が完全に出遅れている状況が悔しくもあり、同時に心から楽しんでいる様子は羨ましくもありました。 海外のけん玉プレーヤーらと仲間になりたい、そして一緒にけん玉がしたい。 それが実現すれば、どれだけ楽しいだろうかと想像したらワクワクが止まらなくなりました。 日本のけん玉のイメージを変えられるきっかけになるだろうとも確信しました。 けん玉発祥の地である日本からも積極的な発信をし、将来的にはけん玉の世界的ネットワークの中心地としての役割を果たしたい、 果たさなくてはならない、と思いこの法人を設立しようと考えました。 2012年に一般社団法人グローバルけん玉ネットワークを設立し、2014年にはけん玉発祥の地とされる広島県廿日市市にて 「けん玉ワールドカップ」を開催、世界一を競うとともに世界中から参加者が集まるイベントが実現しました。 ――HPなど拝見し、けん玉にとても熱い気持ちをお持ちなのが伝わります。 そのけん玉にハマったのはいつ頃からなのでしょうか?きっかけやけん玉の魅力を教えてください。 始めてけん玉に興味をもったのは、小学校低学年の時でした。 当時、けん玉を題材にした漫画があってそれに影響され、駄菓子屋でプラスチックのけん玉を買いました。 でも何度やっても、全くできず「マンガの世界か」と思ってすぐにやめてしまった、というのが最初にけん玉に興味をもった時のことです。 小学6年生の冬、父親とでかけた先で木製のお土産用のけん玉を買ってもらいました。 低学年の時には全然できなかったのですが、買ってもらったその日の夜に、「もしかめ」が52回できたのを今でも覚えています。 飛行機や世界一周といった技が、何度も何度も練習してできたときの嬉しさがたまらなくて、 数ヶ月間ハマりました。本を買って、載っている技を片っ端からクリアしていくのが快感で、 卒業文集にも「宝物はけん玉」と書くほど好きになりました。 ただ、周りにけん玉をする人もおらず、より難しい技を教えてもらえる機会もなかったので、だんだんフェードアウトしてしまいました。 その後、大学生になり、中学から始めた柔道部に入りましたが、1年の夏に腰の怪我が悪化しドクターストップ。 8ヶ月間ほど毎日病院に通いリハビリをする毎日に。その際、昔ハマったけん玉を思い出し遊ぶようになりました。 驚くほど下手になっていましたが、練習していると夢中になり、気が付けば3時間も4時間も練習しているような状態でした。 出来た時の嬉しさはやはり格別で、暗黒だった自分の生活の中でけん玉の面白さは、光となりました。 日本一になりたいと思い、それをめざして本格的にけん玉を練習するようになりました。 一方で、当時は大学生でけん玉というと結構、揶揄されたものです。 こんなに面白いのに、なんで広まらないんだって、もどかしく思ったものです。 「子どもの玩具」、「昔遊び」としてしか認知しかされていないこと、そして「地味で孤独」といったイメージを変えたいとも強く思うようになりました。 子どもの玩具という枠を超えて、子どもから大人まで楽しめるけん玉の面白さをもっと伝えたいと思い、けん玉サークルを設立したり、 2002年夏にはけん玉普及のため2ヶ月間かけてヒッチハイクで日本一周しながら各地でパフォーマンスやけん玉教室を開催したりしました。 知らない土地で様々な人と話せ、仲良くなれ、けん玉の人と人をつなぐ力を実感するものとなりました。 やってみると面白い。やっていると仲間が増える。これが、僕が思うけん玉の魅力です。 もちろん本来、遊びの面白さというのは遊ぶ人それぞれが自由に感じればいいことなので、一人で遊べるのが魅力という人も、 木の模様を眺めているだけでも楽しいという人も、同じけん玉が好きな仲間だと思っています。 ――日本でも昔から馴染みのあるけん玉ですが、ここ近年の再燃には「逆輸入」感を感じますが、 この状況はやはり複雑なのでしょうか?ご自身のお考えを教えてください。 2014年から始まったけん玉ワールドカップや、フリースタイルの世界選手権「Catch&Flow」の優勝者が海外プレーヤーで固められていることからも、 そんな風に聞かれることが多いのですが、個人的には複雑な気持ちというのは実は全くありません。 逆に、海外で進化していくプレースタイルを見たときに、その発想の自由さと技術の高さには感激し、 絶対一緒にやりたいと思いました。それは多分、個人的にもけん玉日本一だったり世界記録というタイトルを持つくらいストイックに練習をしたので、 その技術がいかにすごいか、どれほど努力をしてきたかが分かるからかもしれません。 けん玉が好きで好きで、面白くてたまらないという、根っこが同じです。純粋にスゴイなと、尊敬しています。 ところで、海外の仲間から学んだり逆輸入したのは、目新しいデザインのけん玉、新しいプレースタイルや技といった部分が注目されがちです。 でも、「けん玉を楽しむ」気持ちとか「けん玉(遊び)のあるライフスタイル」という部分が、僕らが彼らから学んで広めたいコトの本質だと思っています。 また、メディア等では珍しさもあって、逆輸入と呼ばれることが多いですが、実は海外プレーヤーも日本から多くのことを学んで、 それぞれの国や地域で活かしていることが最近は特に増えてきました。日本から発信できることをしっかりとして、 互いの良いところを真似し高めあえる関係を築くことが大切だと思います。 日本にしか無いことの一つは、長い歴史であると思いますし、また、日本のモノ作りの技術もそうだと思います。 イベントの作り方や、おもてなしの精神、という部分もそうかもしれません。 ――今回はカリモク様とのコラボレーションになりますが、その経緯や商品に対する思いを教えてください。 「木を知り、木を愛する家具メーカー」を企業理念に掲げ、高品質で高価格の家具を扱っているカリモク様はまさに、 木を知り尽くした企業です。けん玉も、木製のものが主流で昔から愛されてきた玩具です。カリモクで作られるけん玉は、 素材の良さを活かし、丁寧に作られた一品となるでしょう。 手にフィットしプレーしやすいことにも勿論こだわっていますので、世界中のお客様に長く愛用して頂きたいと思います。 メディコム・トイ様、カリモク様といった、日本発信の高品質グッズを世界に発信している方々とのコラボレーションで、 これまでけん玉のことをほとんど知らなかった層にも知ってもらえることも期待しています。 ――今後こういうものでけん玉を作ってみたいなと思う素材はありますか? 一昔前まではけん玉の定番木材といえば、ブナ、サクラ、ケヤキでしたが、今は本当に多くの種類の木が使われ始めています。 それぞれの木の性質や、木目には特徴があり、とても興味深いです。 また寄木の技術を使って、世界中の木材が散りばめられたけん玉というのも面白いかと思います。 ――今回取り扱わせていただく「CJ MART」の印象・感想を教えてください。 先日ベトナムに出張した際に、若いカメラマンのスタジオで撮影していたところ、BE@RBRICKがありました。 彼は日本の文化やものづくりや大好きで、この数年はけん玉をベトナム全土に広めようと活動をしています。 CJ MARTが日本の優れたプロダクツ・コンテンツ、そしてカルチャーを世界に届けるための役割を果たしていることを肌で感じた瞬間でした。 CJ MARTのシンプルなレイアウトに、過不足ない情報。 この洗練さは、取扱商品への、徹底的な自信に裏打ちされたものだと思います。我々も、見習いたいと思っています。 ――今後の予定や展望、メッセージなどあれば教えてください。 けん玉が今の形になってから、まだ100年も経っていません。 けん玉が世界に広まり始めてからでは、まだ10年にも足りません。 そんな新しい遊びであり業界なのですが、この数年は特に加速度的に広まっています。 現在、コアなけん玉プレーヤーがいる国は40~50カ国と思いますが、近い将来にはすべての国と地域に広まると思います。 けん玉ワールドカップについては世界一を決める舞台であり、プレーヤーの交流の場でありますが、 将来は世界すべての国と地域から参加者が集まるイベントに育てたいと考えています。 また現在、けん玉の世界ランキング制度を整えることに取り組んでいます。 世界中のプレーヤーに開かれたチャンスを提供することで、コミュニティがより活発になることを期待しています。 けん玉は競技や大会としてももちろん面白いのですが、国や地域、年齢、人々が持つそれぞれのバックグラウンドを超えて、 一緒に楽しむことができる点で非常に優れています。手軽な遊びとして楽しむ人から、 競技・スポーツとして世界一を目指すプレーヤーまでもが、「できたー!」という喜びの前で平等に遊べ、讃え合い、 交流できることも特筆すべき点です。 多くの人に、遊んで欲しいと思います。 「できたー!」と叫んだら、きっともう離れられませんよ!
窪田保(GLOKEN 代表理事)
広島大学生物生産学部卒業。 2000年より本格的にけん玉を始める。 2003年学生選手権個人の部優勝、もしかめ連続の世界記録樹立(8時間) 2004年青年海外協力隊員としてモザンビーク共和国に赴任。2年間、理数科教師として活動する傍ら、現地でのけん玉普及にも取り組んだ。 帰国後就職した通信制高校サポートキャンパスにて「けん玉夢基金」を主宰。 けん玉教室やイベント等でけん玉を教え、販売し、2012年その収益をモザンビークの教育支援のために同国教育省へ寄付。 2012年、長年のけん玉コミュニティでの経験と、人のつながりをもとに一般社団法人グローバルけん玉ネットワーク(GLOKEN)を設立。 「けん玉で世界をつなぐ」をコンセプトに、世界中のけん玉プレーヤーと手を携えながら、けん玉の普及、活性化に力を尽くしている。 Global Kendamas Network (GLOKEN 、グロケン) 一般社団法人グローバルけん玉ネットワークは、「けん玉で世界をつなぐ」を合言葉に、2012年の設立以降、けん玉の国際的な普及に取り組んでいる。 2014年からはけん玉発祥の地とされる広島県廿日市市にて、けん玉ワールドカップを毎年開催。その他、各種イベント運営、けん玉に関する調査研究等を積極的に実施している。 日本のけん玉を、世界に誇る体験型コンテンツ"KENDAMA"として発信し、けん玉コミュニティの世界的拡大に寄与することを目指し活動している。 https://www.gloken.net/ |